計画地は、周囲にのどかな田園が広がるまだまだ自然の残る地域である。

当施設は、鉄骨造2階建て、全個室（居室）の3ユニットで構成されたユニット型小規模特別養護老人ホームである。

階構成としては、1階：エントランス、ラウンジ、事務室、厨房、浴室等及び、居室（9室）×1ユニット。　2階：居室（10室）×2ユニット（９室）となっており、各ユニットは共同生活室、コア部分を中心に、周囲に個室が配されたプランとなっている。

施設の性格上、安心・安全を念頭に置きつつ、よくありがちな施設然とした空間ではなく、どこか我が家で暮らしているような安らぎのある空間作りを目指した。

内装には許される限り木材を多用し、特に理事長のこだわりから、食堂の椅子・テーブル始め、各所に無垢材で造られた家具が配置されている。これにより一層、視覚・触覚とも本物のぬくもりが感じられる、温かな空間に仕上がったと思っている。